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【激動・朝鮮半島】拉致被害者を「失踪者」に書き換え、韓国与党議員が北朝鮮におもねる改正法案で物議

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 【ソウル=桜井紀雄】北朝鮮が拉致した韓国人の名誉回復や支援を定めた韓国の国内法について、与党「共に民主党」議員が、拉致被害者を示す「拉北者」との呼称を「失踪者」に書き換える改正法案を国会に発議したことが物議を醸している。被害者家族は、韓国人拉致を認めようとしない北朝鮮を手助けするものだとして猛反発している。

 対象は、1950年代の朝鮮戦争時の拉致の真相究明と被害者の名誉回復を目的に2010年に制定された法律と、それ以後に拉致された被害者や家族の補償や支援を07年に定めた法律。戦争時とそれ以降を合わせ、約10万人の韓国人拉致被害者がいるとされる。

 同党の宋甲錫(ソン・ガプソク)議員は13日、2つの法律名にも盛り込まれている「拉北被害者」という用語を「失踪者」に置き換える法案を発議した。韓国紙によると、宋氏は「『拉北者』という表現に北朝鮮が強い拒否感を示しており、南北関係での衝突を和らげるためだ」と説明。法案には同党の計12人が賛同している。

 北朝鮮はこれまで韓国人拉致を否定し、被害者を「失踪者」や「失郷民」として扱ってきた。韓国の文在寅(ムン・ジェイン)政権にも北朝鮮との対話で拉致問題を持ち出す動きは見られず、今回の発議は北朝鮮への刺激を避けようとする政権・与党の空気を端的に示している。

 戦時拉致被害者の家族協議会の李美一(イ・ミルイル)理事長は、産経新聞の取材に「歴史的事実で、深刻な犯罪でもある拉致に対する北朝鮮の法的責任をうやむやにし、隠蔽(いんぺい)に手を貸すことになる」と発議を厳しく批判。拉致被害者らへの名誉毀損(きそん)などで宋氏を告訴した。

 北朝鮮は、日本人拉致に関しても「既に全て解決された」とメディアで主張し、解決を求める安倍晋三政権を繰り返し非難している。

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