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【2018米中間選挙】(5)有権者「不法移民、微妙な問題」アリゾナ州上院選、最大の争点

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 こうした住民感情を背景に、もともと不法移民に厳しいワード氏やトランプ氏が「愛国者」と呼ぶアルパイオ氏だけでなく、穏健派のマクサリー氏もトランプ氏の移民に厳しい「不寛容政策」に忠実な姿勢を示そうと必死だ。

 マクサリー氏はもともと、不法移民の親に連れられて入国した若者らの強制送還を免除する制度「DACA」の継続を訴えていたが、最近になって動画投稿サイトから関連動画を削除。“変わり身”の早さをワード氏は「信頼できない保守派」と揶揄(やゆ)した。

 共和党の内輪もめを尻目に、世論調査でいずれの同党候補よりも優位にあるのが民主党候補のキルステン・シネマ下院議員(42)だ。実はアリゾナ州はヒスパニック(中南米系)の人口が増加し、現在は約3割を占める。オバマ政権のDACAで保護されてきたドリーマーズと呼ばれる中南米系の若者を守ると主張し、支持されている。

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 米国人の政党帰属意識は7月現在で共和党26%、無党派41%、民主党30%(米ギャラップ社調査)で、ほぼ「3対4対3」の割合で構成されるのが最近の傾向だ。中間選挙の候補たちは3割の支持層を固めた上で厚い無党派層に浸透しなければライバルとの戦いを制することはできない。

 民主党は不法入国者の親子分離やDACAへの対応で政権を批判し、移民に同情する無党派層や存在感を増す中南米系の投票に期待する。トランプ氏は10月からの連邦政府機関閉鎖をちらつかせて議会に壁建設への十分な予算確保を迫る。

 共和党指導部の「無党派離れ」への懸念も意に介さず突き進むトランプ氏の視線の先には20年大統領選での再選があり、アリゾナでの戦いが試金石となる。=おわり

(この連載はワシントン 加納宏幸、塩原永久、黒瀬悦成、ニューヨーク 上塚真由、ロサンゼルス 住井亨介が担当しました)

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