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【ASEAN見聞録】「同じ顔ぶれ、息苦しい」独裁色強まるカンボジア、若者とフン・セン政権に距離

7月27日、プノンペンの集会場で、フン・セン首相の選挙演説を聞く支持者ら(吉村英輝撮影)
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 カンボジアで7月29日、1993年の制憲議会選を含むと通算6回目となる総選挙が実施された。5年前の前回総選挙や昨年の地方選では、都市部や若者の支持を得た野党・カンボジア救国党が躍進。危機感を強めた与党のカンボジア人民党が、党首逮捕や党解散命令といった強硬措置で救国党を解党に追い込んだ結果、今回の選挙では125の全議席をほぼ独占(選管公式集計は8月15日発表予定)する圧勝ぶりだった。高い経済成長の一方、同国の若者を取り巻く自由で民主的な政治環境は減退しつつある。

 選挙運動最終日の7月27日、フン・セン首相は首都プノンペンの集会場で「平和と発展を」と支持者に投票を呼びかけた。人民党のマークが入った白い帽子とポロシャツ姿の支持者は周囲にもあふれ、人民党発表の参加者は25万人以上に。

 だが、熱気はなかった。

 フン・セン氏が40分の演説を終えたあとの会場では、大音量のスピーカーでヒップホップのパフォーマンスが行われて一部の若者が踊ったが、これも盛り上がりには欠けていた。

 「若い有権者からいかに支持を集めるか。『あと10年は首相を務める』と公言するフン・セン氏の最大の政治課題だ」-。ある地元記者は、人民党が直面する課題をこう分析する。

 1975年からのポル・ポト派支配による大量虐殺を知る世代は、フン・セン氏の指導力と安定の重要性を認識する。だが、この虐殺などの影響で、同国の人口構成は平均年齢24歳と若く、いわゆる「団塊」と呼ばれる世代は30歳以下で、全人口の65・3%を占める(2016年、日本貿易振興機構資料より)。労働力と消費意欲を持ったこの若年層から支持を得られるかが、人民党の今後を左右する。

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