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【イラン核合意破棄】EU、合意維持へ対抗措置 「ブロッキング規則」効果に限界も

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【イラン核合意破棄】
EU、合意維持へ対抗措置 「ブロッキング規則」効果に限界も

 【ベルリン=宮下日出男】英仏独や欧州連合(EU)は米国が7日に再開したイラン制裁に徹底抗戦していく構えだ。同日には対抗措置を発動。イランと取引する欧州企業に制裁の影響が及ぶのを阻止し、イラン核合意存続を目指す。

 対抗措置は「ブロッキング規則」と呼ばれ、欧州委員会が認める例外ケースを除き、EU域内企業が米国の制裁に従うことを禁じる内容。米国など域外の司法による制裁金支払いなどの命令も無効とし、企業には制裁で生じた損害の回復の請求も認めている。

 核合意当事国の英仏独3カ国の外相とEUのモゲリーニ外交安全保障上級代表は6日に共同声明を発表。米国の制裁再開に「深い遺憾」を表明し、「正当な取引に従事する欧州企業を守る決意」を強調した。米国は11月に原油取引やイラン中央銀行を標的とした制裁も再開する方針。声明はその影響回避に向けた努力を強化する意向も示した。

 欧州委によると、EUとイランの物品の貿易量は制裁解除を受け、核合意を締結した15年時点から17年には約2・7倍に拡大。イラン側は合意残留にはこうした経済関係が維持されることを条件に求めている。

 ただ、フランスの石油大手や自動車大手など、米国ビジネスへの影響を懸念してイランとの取引縮小などを示唆する企業も目立ち、ロイター通信によると、ドイツの対イラン輸出は今年に入って4%減少。対抗措置の効果には限界があるともされ、欧州側の合意死守の努力は試練を迎えた。

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