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【環球異見・パキスタン政権交代】印パの緊張は高まる ヒンドゥスタン・タイムズ(インド)

パキスタン下院選挙で投票するパキスタン正義運動(PTI)のイムラン・カーン党首=7月25日、イスラマバード(AP)
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 7月25日投開票のパキスタン下院選挙(総選挙)でクリケットの元スター選手、イムラン・カーン党首率いる野党、パキスタン正義運動(PTI)が第1党となった。政権交代をめぐり、対立する隣国インドではPTIを支援した軍部の影響力が強まることを警戒。中国は、自国が進める経済圏構想の中核に据え、蜜月関係をアピールする。米紙は、米パ関係が冷え込む中、中国接近が強まることに懸念を示した。

 ■ヒンドゥスタン・タイムズ(インド) 印パの緊張は高まる

 インド各紙は下院で第1党に躍り出たPTIそのものよりも、PTIを支援した軍部に焦点を当てる記事を掲載した。政治経験の乏しいイムラン・カーン党首は対インド政策において強硬姿勢を取る軍の要求を「拒絶できない」と予測。核保有国パキスタンで軍が伸長することを警戒する。

 英字紙ザ・ヒンズーは7月30日、カーン氏が元クリケット選手であることを念頭に置いた「審判がすべてを決める」との分析記事を掲載した。「審判」とは選挙戦で暗躍したとされる軍の比喩だ。記事では「試合(選挙戦)の趨勢(すうせい)を決めたのは審判だ。カーン氏は試合には勝ったが、パキスタン政界では第三者であるはずの軍が試合の流れを作り、勝敗を決定する」と指摘した。

 同紙は、政権与党だったパキスタン・イスラム教徒連盟シャリフ派(PML-N)を追い落とすため、軍がシャリフ元首相の訴追を推進したと指弾する。「選挙はパキスタンの政治上で民主的な政権選択が可能であることを証明した」と評価しつつも、選挙戦の筋書きを書いたのは軍であり、「カーン氏は今後も軍に抵抗できない」と言及。PTIは上院で第3党であるため「立法上の議題に関して困難に直面するだろう」とも述べ、カーン政権の多難な政権運営を予想する。

 英字紙ヒンドゥスタン・タイムズは7月26日、「カーン氏登場で印パの緊張は高まる」との記事を掲載。カーン氏が勝利演説で触れた対印対話がどの程度実現するかは「懐疑的」との見方を示した。

 印パが領有権を争うカシミール地方について、パキスタン軍は求心力を維持するため、恒久的な安定には消極的とされる。記事では「カーン氏は対話が『前進への道』と言及したが、対印政策は軍の姿勢と同じものになるだろう」と指摘。カーン氏の姿勢を評価しつつも、「両国の霜が降りたような冷え込んだ関係は今後も続く」と展望した。(森浩)

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