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【北朝鮮拉致】蓮池薫さん事件から40年 「国交正常化優先は危険」 本紙単独インタビュー

【本紙社会用】インタビューに応じる拉致被害者の蓮池薫さん=23日午後、新潟県柏崎市(宮崎瑞穂撮影)
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 北朝鮮による拉致被害者の蓮池薫(はすいけ・かおる)さん(60)が、31日で事件発生から40年となるのを前に、産経新聞の単独インタビューに応じた。今後、国内で拉致問題解決よりも国交正常化を優先させる動きが強まる可能性があるとし、「非常に危険なことだ。ただ仲良くなれば被害者を帰すなどということは絶対にないと断言できる。拉致問題の解決は国交正常化の絶対条件だ。(政府などは)警戒心をしっかりと持っていただきたい」と訴えた。

 北朝鮮の金正恩(キム・ジョンウン)朝鮮労働党委員長は6月12日の米朝首脳会談で、拉致問題を提起したトランプ米大統領に対し、日本との対話に応じる意向を示した。

 蓮池さんは、北朝鮮にとって拉致問題が「できれば一人も被害者を帰したくないし、認めたくもない(事案)」と言及。「北では最高指導者の金正恩氏の発言は絶対的に重い。もし『拉致は解決済みだ』と彼自身の口から改めて宣言されてしまうと、覆すのに大変な労力が要る。日本政府はそれを言わせないために、あらゆる努力をすべきだ」と強調した。

 政府認定で未帰国の拉致被害者は12人。「平成14年に私たち5人が帰国のため北朝鮮を離れたことを他の被害者は知っていただろう」とし、「細い希望をつないで生きていた人々が、なぜ自分だけは帰れないのかと絶望したに違いない。何重にも隔てられ、閉塞感と絶望に耐えながら帰国を待ち望んでいるかもしれない」と気遣った。

 今年に入って続く北朝鮮の対話攻勢。蓮池さんは「米国による北朝鮮への軍事攻撃の可能性はなくなったと思う」と語り、米朝関係の進展に一定の評価を示す。

 ただ、トランプ政権の対北政策に「ブレが多い」とし、北朝鮮に対応を迫る際の圧力に不安が広がっているとも指摘する。

 こうした中、日本は北朝鮮との交渉の糸口をいかにつかむべきか。蓮池さんは、北朝鮮が非核化を進め、見返りの経済支援が実行される局面で日本が存在感を示し、拉致問題が進展する可能性があるとみる。

 「実は、北朝鮮はトンネル掘削など日本の高い技術に憧憬(しょうけい)がある。経済への関心も高い。核・ミサイルによる体制維持から、経済発展へと本気でかじを切りたいのならば、拉致問題の解決、国交正常化の後に繁栄をつかむチャンスがあることを真に理解させる必要がある。日本はそのプランを構築して真剣に伝えるべきだ」

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