産経ニュース

ニュース 国際

記事詳細

更新


NATO首脳会議閉幕 米欧結束に残る不安

12日、NATO首脳会議後にブリュッセルで記者会見するトランプ米大統領(ゲッティ=共同) 12日、NATO首脳会議後にブリュッセルで記者会見するトランプ米大統領(ゲッティ=共同)

 【ブリュッセル=宮下日出男】北大西洋条約機構(NATO)首脳会議は12日、2日目の協議を行い、閉幕した。会議ではトランプ米大統領が求める加盟国の国防費増大で合意したものの、トランプ氏は12日、不満を繰り返した上、加盟国に目標達成への強い圧力をかけた。米欧の軍事同盟の結束には不安が残った。

 首脳らは12日、アフガニスタン支援やウクライナとの協力の継続などに合意。初日の11日には2024年までに国防費を国内総生産(GDP)比2%に引き上げる目標の達成が加盟国の「揺るぎない責任」とする共同宣言を採択した。

 有事には一定規模の陸海空軍部隊が30日以内に展開できる態勢を整え、東欧が脅威を受けるロシアへの抑止力強化も決定。NATOは「不朽で強靱な欧州と北米の絆」などとうたう別の宣言も採択した。

 だが、トランプ氏は12日の記者会見で「NATOの費用のおそらく90%を払ってきた」と述べ、欧州が貿易で米国から利益を得ながら安全保障も米国に頼る状況を批判。加盟29カ国のうち大半の加盟国の国防費が目標を下回る現状に「極めて不満」と語り、最終的に目標を4%に倍加することが望ましいと主張した。

 一方、首脳会議の成果には「NATOは2日前より強くなった」と評価。NATOを離脱する考えがないことも明らかにした。

 12日の協議ではトランプ氏が再び国防費問題への不満を示し、改めて議論する事態になった。ロイター通信によると、トランプ氏は議論で国防費のGDP比率の低さが目立つドイツのメルケル首相に厳しい態度をとったほか、「2%目標」は来年1月までに達成されるべきだとも述べた。

 ストルテンベルグ事務総長は12日の記者会見で「率直な議論で切迫感が生まれた」と評する一方、メルケル氏は「とても厳しい会議だった。さらにどれほど国防費を増やせるのか、話し合わねばらないだろう」と厳しい表情で語った。

「ニュース」のランキング