産経ニュース

【サウジの変革】(下)閉塞感打破、保守層に配慮も 32歳の皇太子が主導するビジョン

ニュース 国際

記事詳細

更新

【サウジの変革】
(下)閉塞感打破、保守層に配慮も 32歳の皇太子が主導するビジョン

リヤド市街のビルの壁面に描かれたサルマン国王の肖像。市街地には国王とムハンマド皇太子の写真や肖像が多数掲げられている(佐藤貴生撮影) リヤド市街のビルの壁面に描かれたサルマン国王の肖像。市街地には国王とムハンマド皇太子の写真や肖像が多数掲げられている(佐藤貴生撮影)

 「アラブの春」の国内への波及を食い止めることには成功したが、サウジもまた同じ問題を抱える。

 人口増加率は年2%を上回り、西側外交筋によるとサウジ人人口は30年前の3倍以上にふくれあがった。「政府も公務員を雇う余裕がなくなり、民間で働き口を見つけなくてはならない事態だ」という。失業率は20代に限れば20%以上に達するともいわれる。

 オイルマネーの恩恵を受けてきた家庭で育った若者たちに、十分な労働意欲と技術が身につくかを疑問視する向きもある。だが、失業率が今後も高止まりすれば、将来、王室など体制への批判となって不満が噴出する危険性をはらむ。原油に依存する産業構造の多角化と、女性を含む若者の雇用増大は待ったなしの課題なのだ。

×    ×

 「座席はアクセルが踏める位置に固定して」「駐車するときは運転中とは別のブレーキをかけて」

 首都リヤドにあるプリンセス・ヌーラ女子大学。その敷地内に今年初めにできた女性専用の自動車運転教習所で、黒一色の衣服アバヤを全身にまとった女性たちが女性教官の話に聞き入っていた。

続きを読む

関連ニュース

「ニュース」のランキング