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【湯浅博の世界読解】中国の悪弊を封じ込めるため、トランプ政権は同盟国と協力を

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【湯浅博の世界読解】
中国の悪弊を封じ込めるため、トランプ政権は同盟国と協力を

 トランプ米大統領(右)と中国の習近平国家主席=2017年11月、北京の人民大会堂(共同)  トランプ米大統領(右)と中国の習近平国家主席=2017年11月、北京の人民大会堂(共同)

 もっとも、トランプ政権のやり方が賢明であるとは思わない。貿易政策は、中国だけではなく同盟国の貿易黒字まで標的にして、結果的に中国を利することになる。米国はカナダや欧州にまで追加関税を課したから対抗上、彼らも報復関税の引き金を引かざるを得なくなる。そうなると、元凶の中国は国家の体面上からも、やはり報復に踏み切ることになった。

 こうなると、経済ナショナリズムは暴走して、互いに引くにひけなくなる。トランプ政権の追加関税は、世界貿易機関(WTO)に違反するから、中国の国際ルール違反を米国がルール違反で正すことに正当性がなくなるだろう。

 むしろ、トランプ政権がとるべき政策は、同盟国と協力して、中国の悪弊を封じ込めることではないのか。

 米議会では共和、民主両党が、米国によるインド太平洋地域への関与を強化する「アジア再保証イニシアチブ法案」を審議し、米政府に同盟国との関係強化、台湾への支援、多国間貿易協定の促進を求めることにしている。これにより、トランプ政権の危うい外交政策が軌道修正されることを期待するばかりだ。(東京特派員)

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