メキシコ大統領選まで1週間 新興左派候補リード 汚職、治安悪化、対米ナショナリズム背景に
政府と麻薬カルテルとの間で06年から続く「麻薬戦争」の激化によって治安が悪化。17年の殺人件数は約2万9200件で、比較ができる1997年以降の統計では最悪となった。
対話姿勢も
オブラドール氏は、こうした国内情勢に手をこまねくPRI、PANに対して蓄積された国民の不満の受け皿となっていることに加え、国家による経済介入の拡大、年金増額や奨学金制度拡大といったポピュリズム(大衆迎合主義)的な政策で支持を集めている。
選挙戦では、移民・貿易問題で厳しい方針を示すトランプ大統領によってナショナリズムがあおられ、各候補とも強い姿勢を示す。アナヤ氏は「国内麻薬組織の使う武器の80%は米国から来ている」と主要3候補のうち最も強硬で、トランプ政権への「弱腰」が追及されるペニャニエト氏の後継、ミード氏も「トランプ氏は勘違いすべきではない」と批判に乗り遅れないよう必死だ。
優勢が伝えられるオブラドール氏は「外国のいいようにはされない」と対決する構えを見せつつ「米国とは対話を行い、正気を取り戻してもらわなければならない」とし、大統領選での勝利を見越して北米自由貿易協定(NAFTA)再交渉などでは話し合いを継続する考えを示しており、硬軟入り交じった姿勢だ。