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【検証6・12(下)】金正恩氏は鄧小平になれるか 経済再建危うい綱渡り

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【検証6・12(下)】
金正恩氏は鄧小平になれるか 経済再建危うい綱渡り

 11日、シンガポールの観光名所を訪れた北朝鮮の金正恩朝鮮労働党委員長(手前左から3人目)(朝鮮中央通信撮影・共同)  11日、シンガポールの観光名所を訪れた北朝鮮の金正恩朝鮮労働党委員長(手前左から3人目)(朝鮮中央通信撮影・共同)

 一方で、永煥は「北朝鮮が核を完全に放棄する可能性はない」とみる。国内的には核兵器が完成したからこそ軍事費を削減するとの大義名分となり、対外的に安全を保証する手立てを核以外に持たないからだ。そのため、一部の兵器や核物質を温存したまま、大陸間弾道ミサイル(ICBM)など象徴的な兵器や施設の放棄に応じると予想する。

 米国には完全な非核化に応じるポーズを取り、国内軍部に向けては米国と「核軍縮交渉」を進めるとして異論を封じる二重基準で対応することも想定される。正恩が目指すであろう経済再建の道は、危うい綱渡りというほかない。=敬称略

(シンガポール 桜井紀雄)

 【南巡講話】 1992年初め、中国の最高実力者だった鄧小平氏が広東省など南方を視察した際の一連の談話を指す。89年6月の天安門事件で、民主化を求める学生らの武力鎮圧に踏み切った鄧氏は、事件後に台頭した保守派を激しく攻撃し、改革開放を号令した。この講話が、経済成長の起点になったとされる。

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