産経ニュース

【ベテラン特派員 米朝語る】金正恩氏を変えた「恐怖」 古森義久特派員「東アジア情勢激変、高笑う中国」 黒田勝弘特派員「体制保証のツケ、どう取り戻す」

ニュース 国際

記事詳細

更新

【ベテラン特派員 米朝語る】
金正恩氏を変えた「恐怖」 古森義久特派員「東アジア情勢激変、高笑う中国」 黒田勝弘特派員「体制保証のツケ、どう取り戻す」

 黒田「トランプは事前段階での北の態度に不満でいったん中止を発表した。今考えるとあれが正解だった。北は長年、米朝直接交渉に焦がれてきたのだから、あそこでもっと冷たくして北をさらにじらせればよかったが、二人三脚の文在寅・金正恩の“もみ手”に負けてしまった。トランプ自身、記者会見で『非核化の具体策を得られなかったのは時間がなかったから』と弁明しているが、会談開催を焦らず時間をかけ金正恩を追い詰めればよかった。基本的に米朝会談の動機は北にあったのに、トランプはそれを無視し、秋の中間選挙など国内向けに自分の点数にしようと逆に会談開催を焦った感じがする。本人がよく知っているように交渉や取引は焦った方が負けだ。今回の米朝ディールは、会談中止に焦ったふりをしてトランプを喜ばせた金正恩の勝ちだ」

 古森「現時点で見ると両方がそれなりの『実』をとった。会談までの経緯をみれば、北側が最重要の核政策を変えるといって会談を求めてきたわけで、これは米側の勝利といえるだろう。今後は北が『すぐやる』とした非核化をどう行動で示すかが最大の鍵だ。それが進まなければ追加制裁も可能で、軍事攻撃以外にもまだまだできることはあり、北は弱い立場だ。トランプについて『中間選挙のため』との解釈が多いが、これは違う。トランプほど公約を実現している大統領はそうはいない」

 --共同声明では米政府が求める「完全かつ検証可能で不可逆的な非核化」(CVID)の文言が明記されなかった

 古森「CVIDという文言が入らなかったのは時間がなかったからで、共同声明は大まかな確認という位置づけだろう。だが、共同声明にはCVIDの『C』にあたる『完全(Complete)』が『朝鮮半島の完全な非核化』という文言としてある。トランプとしては『C』にすべてが包括されているという認識で、CVID政策を引っ込めたということはない。CVIDを主張した大統領補佐官(国家安全保障問題担当)のボルトンが、事前に『ボルトン外し』が伝えられながらも首脳会談に同席したことからも明らかだ」

続きを読む

このニュースの写真

  • 金正恩氏を変えた「恐怖」 古森義久特派員「東アジア情勢激変、高笑う中国」 黒田勝弘特派員「体制保証のツケ、どう取り戻す」

「ニュース」のランキング