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【ベテラン特派員 米朝語る】金正恩氏を変えた「恐怖」 古森義久特派員「東アジア情勢激変、高笑う中国」 黒田勝弘特派員「体制保証のツケ、どう取り戻す」

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【ベテラン特派員 米朝語る】
金正恩氏を変えた「恐怖」 古森義久特派員「東アジア情勢激変、高笑う中国」 黒田勝弘特派員「体制保証のツケ、どう取り戻す」

 --史上初めて米朝の首脳が向かい合った

 古森「最初に金(キム)正恩(ジョンウン)とトランプが両国の国旗の前で長い間、握手していたシーンが印象に残った。超大国で民主主義国家のリーダーが、独裁国家の危険な人物と対等に見える形で握手し、親しみの態度を表し合い会談したことに『おかしい』という声も米国にある。非現実的なシーンが現実になったとの感慨だ」

 黒田「2人とも破格的な指導者なのでサプライズ(驚くべき成果)を期待したが完全に裏切られた感じで、『まったくサプライズがなかったのがサプライズ』という皮肉な結果だ。最大の関心は、北朝鮮に非核化の具体的道筋と確実な核放棄を約束させることだったが、先の板門店での文在寅・金正恩会談と同じく抽象論だけで、今回も具体論は先送りとなってしまった。米朝和解ショーに終わったといえる」

 --北朝鮮の非核化は実現できるのか

 古森「北の核開発をめぐる最初の米朝合意となった1994年の『米朝枠組み合意』のころからワシントンを中心に取材を続けてきたが、3代にわたる『金独裁体制』をとる北が核を放棄することは絶対にないと考えてきた。核は金独裁体制を支える基盤だからだ。しかし、今年5月25日以降『もしかしたら非核化が実現するんじゃないか』と思うようになった。前日24日にトランプが突如『会談中止』を通告したが、北朝鮮側はすぐさま『いつでも会う用意がある』などと言い出した。この様子を見て北の必死さが分かった。それほど金正恩が追い詰められているということだ。ワシントンの専門家の間では、金正恩が会談を求めてきた理由について『恐怖』のひと言で受け止められている。このままでは経済制裁の重圧が増し、米側が軍事オプションの比重を増すと考えたのだろう。北がほほ笑み外交に転じた年初以前は、ワシントンでは『軍事攻撃』という言葉が北朝鮮問題で頻繁に出ていた。北が今までのやり方を変えざるを得ないところにまで追い込まれたと感じた」

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