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【ASEAN見聞録】マレー高速鉄道“撤回”は利権奪回の布石? 92歳マハティール首相の積年の思い

 マレーシアのマハティール首相は5月28日、クアラルンプール近郊で記者会見し、同国とシンガポールを結ぶマレー半島高速鉄道計画の廃止を決めたと発表した。「有益ではない。多大な費用がかかり、全くもうからない」との理由だ。だが、すでに入札手続に入っていた国家間プロジェクトをシンガポール側に事前通告なしに白紙撤回した判断で、受注を目指していた日本企業にも困惑が広がる。乱暴に見える判断の根底には、92歳で15年ぶりにマレーシア首相に返り咲いたマハティール氏の個人的な思惑もありそうだ。(シンガポール 吉村英輝)

 「話し合わなければならない」。マハティール氏は28日の会見で、高速鉄道計画の廃止に伴うシンガポール側への違約金は「5億」と試算した。ただ、その通貨単位がマレーシア通貨(1リンギット=約27円)なのか、約3倍のシンガポール通貨(1シンガポールドル=約81円)なのかは「不明」だと報道陣をけむに巻き、十分な説明に至らなかった。

 シンガポールの日本企業関係者は「希望的観測を含め、完全白紙撤回と言い切っていいかは、まだ正直迷うところ」と打ち明ける。

 マハティール氏は、シンガポールの初代首相のリー・クアンユー氏(2015年に91歳で死去)と、経済開発で競い合うとともに、政治的ライバルだった。

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