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【中東ウオッチ】パレスチナ人たちは死に場所を探すように石を投げた 絶望と熱狂が交錯した米大使館のエルサレム移転

イスラエルとの境界のフェンス近くには、イスラエルへの抗議デモで死亡した若者たちのパネルが掲げられていた=パレスチナ自治区ガザ(佐藤貴生撮影)
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 トランプ米政権は5月中旬、在イスラエル大使館をエルサレムに移転した。その数日前には、イランと結んだ核合意からの離脱を表明し、経済制裁を次々に打ち出している。イスラエルに寄り添い、イランを敵視するトランプ政権。その判断をユダヤ人は歓迎し、パレスチナ人らアラブの人々は非難する。深まる双方の確執を現地の声を交えて紹介する。(中東支局長 佐藤貴生)

死も辞さぬ「囚人」

 米大使館の移転当日の14日、パレスチナ自治区ガザでは移転に反対する人々が抗議デモを行い、60人以上が死亡した。ガザとイスラエルの境に張りめぐらされたフェンスを乗り越えようとして、イスラエル軍の狙撃手などに撃たれたのだ。

 その前日の13日、フェンスの近くで出合った若者たちは、「絶対にフェンスを越える」と一様に口をそろえた。フェンスに近づく若者にイスラエル兵が発射する小銃の発砲音が断続的に響き、足を撃たれて包帯を巻いている者もいた。

 ガザの面積は福岡市よりやや大きい365平方キロで195万人が住む。住民の約7割が難民で、祖父や祖母らが1948年の第1次中東戦争で現在のイスラエル領内の故郷を追われた。デモの目的は、「父祖の地」に戻ることだった。

 イスラエルは2005年、ガザから完全に撤退。隔離政策が進み、いまではイスラエルの検問所をへて屋外に延々と続く道を歩いて行かないと、たどり着けない。「巨大な監獄」と呼ばれる通り、「生まれてから一度も外の世界を見たことがない」(39歳の男性)という人も多いようだ。

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