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【ユーロ経済学】独政権発足でEU改革やっと本腰? 「共通予算」「財務相」で方向性出せるか

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【ユーロ経済学】
独政権発足でEU改革やっと本腰? 「共通予算」「財務相」で方向性出せるか

3月16日、パリで政権発足後初めて訪仏したメルケル独首相(右)を出迎えるマクロン仏大統領(AP) 3月16日、パリで政権発足後初めて訪仏したメルケル独首相(右)を出迎えるマクロン仏大統領(AP)

レッドラインはない

 焦点はマクロンが提唱するユーロ圏共通の予算と財務相の新設だ。欧州委員会はこれに対し、ユーロ圏予算をEU予算の枠内に置いて、欧州委副委員長が財務相を兼ねる案を提示。欧州委には非ユーロ導入国への配慮があるが、権限をめぐる仏側との駆け引きもうかがえる。

 独側ではメルケル政権は連立協定で「限定的な予算手段」を支持し、将来的な予算創設に含みを残す。他国の財政を支える形に反対で、使途で仏側とズレも指摘される上、非ユーロ国への配慮も強い。課題は多いが、独外交政策評議会(DGAP)のシュワルツァー所長は「レッドライン(越えられない一線)は敷いていない」と柔軟さをみる。

 独政権では連立相手の社会民主党がマクロン氏の提案に積極的な一方、メルケル氏の与党には慎重論も強く、今後、マクロン氏とどう折り合いをつけるかが注視される。

 議論を受け、他国も動きだした。オランダやフィンランドなどユーロ非導入国を含む欧州北部8カ国は3月上旬、「健全財政が最善の危機予防」と共同声明を出し、統合深化を牽制。念頭にあるのは共通予算などの新設で、オランダのルッテ首相は独メディアで「私らは独仏の合意にうなずくだけでない」と独仏主導に横やりを入れた。

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