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【視線】世紀のイベント、米朝首脳会談の背景 編集委員・久保田るり子

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【視線】
世紀のイベント、米朝首脳会談の背景 編集委員・久保田るり子

3月8日、ホワイトハウスの庭で記者発表する韓国の鄭義溶・国家安全保障室長=8日、米ワシントン(AP) 3月8日、ホワイトハウスの庭で記者発表する韓国の鄭義溶・国家安全保障室長=8日、米ワシントン(AP)

 ふたつ目は、中国国営中央テレビが3月28日に放映した習近平国家主席と金正恩氏の首脳会談の模様だ。金正恩氏は習近平氏の言葉に耳を傾け真剣にメモを取っていた。まるで王朝時代の冊封体制だった。金正恩氏には不義理を悔いる姿勢がみえ、「対面して状況を報告すべきであった」と反省し、今後は「緊密な意思疎通を保ちたい」と何度か繰り返し、和解を願う北朝鮮の事情がにじみ出た。

 朝鮮戦争(1950~53年)以来、軍事的に対峙(たいじ)してきた南北がわずか3カ月で急接近し、韓国が米朝会談を仲介するというのは、歴史的な逆転劇ともいえる。一方で金正恩氏は冷え込んでいた中朝関係の扉をたたいた。制裁を強めていた中国に伝統的な友好関係を求めたのが中朝首脳会談だった。

 トランプ氏は特使団が伝えた金正恩氏の提案に即答した。交渉するつもりはなく、聞きたいのは非核化の意思だけだから、「では、会おう」で済ませた。トランプ氏は金正恩氏の回答次第で会談の席を蹴ることも可能だ。対北シフトにポンペオ次期国務長官、ボルトン大統領補佐官(国家安全保障問題担当)という強硬派で固めた。トランプ政権は史上初の米朝会談を実現するだけで歴史に名前を残せる。トランプ氏側のリスクは小さい。

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