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【視線】世紀のイベント、米朝首脳会談の背景 編集委員・久保田るり子

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【視線】
世紀のイベント、米朝首脳会談の背景 編集委員・久保田るり子

3月8日、ホワイトハウスの庭で記者発表する韓国の鄭義溶・国家安全保障室長=8日、米ワシントン(AP) 3月8日、ホワイトハウスの庭で記者発表する韓国の鄭義溶・国家安全保障室長=8日、米ワシントン(AP)

 一方の習近平氏の元には追い詰められた若い金正恩氏がやってきた。軍門に下った金正恩氏を習近平氏は「力になろう」と元気づけた。貿易の9割を握り北朝鮮の生命線を握る中国にとって北朝鮮の核は自国の脅威ではなく、「段階的な非核化で差し支えない」。習近平氏は金正恩氏の過去の非礼を水に流して歓待し、金正恩氏は安堵(あんど)の表情を浮かべた。

 朝鮮半島の力関係は「米国VS中国」で決まる。いま米中はにらみ合っている。米中では北朝鮮の核脅威に対する埋めがたい差異がある。米国の歴代政権は核問題を先送りにし、中国の歴代政権は北の核開発を黙認してきた。

 一方で日米には温度差もある。米国が非核化に集中し、ミサイル問題がおざなりにされれば、日本にとっての脅威が軽減されないだけでなく日本は孤立してしまう。これまで日本人拉致問題に前向きだったトランプ氏を今回、どこまで説得できるのかも、日本にとっての日米首脳会談における重要な課題だ。「微笑外交で日本世論の対北認識が甘くなっている。北の脅威はいつ、いかなる事態が起きてもおかしくない」(森本氏)(くぼた るりこ)

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