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「世界の記憶」慰安婦資料の審査凍結 ユネスコ執行委、改革日程見直しへ

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 世界の記憶改革は、登録審査が政争の場と化しているのを是正する狙いで始まった。15年には中国申請の「南京大虐殺文書」が事実関係に疑義が示されたにもかかわらず登録が決定し、その審査体制に批判が高まった。

 昨年10月には、日中韓の民間団体などが申請した慰安婦関係資料をめぐり、日本が懸念を示した結果、登録審査の延期が決定した。執行委は「政治的緊張の回避」をユネスコ事務局に要求していた。

 登録審査は2年に1回実施。18~19年期は本来、今年春までに申請を受け付け、19年中に登録決定する予定だったが、ユネスコは制度改革の道筋がつくまで新規申請は受理しない方針のため、実現は難しくなった。昨秋に審査延期が決まった慰安婦関係資料は申請案件として残るが、ユネスコの審査関係者は「アズレ事務局長から審査再開への指示はない」としている。

 アズレ事務局長は今月9日、執行委で演説し、「政治はユネスコの任務ではない。不適切な使われ方は問題」と述べ、世界の記憶の「政治化」是正に意欲を示していた。

 ■世界の記憶(世界記憶遺産) 重要な歴史文書や映像フィルムへの認識を高め、保存やアクセスを促すためにユネスコが登録する事業。1992年に始まった。審査は2年に1回で、民間団体や個人も申請が可能。申請枠は1国2件だが、複数国にまたがる共同申請は枠外で受け付けられる。審査は文書管理の専門家の国際諮問委員会(IAC)が非公開で行い、ユネスコ事務局長が追認する仕組み。ユネスコ加盟国の審査で最終決定する世界遺産とは大きく異なる。登録された世界の記憶は現在、フランスの「人権宣言」、ドイツの「ゲーテの直筆文学作品、日記、手紙等」など400件以上。日本からは「御堂関白記」「朝鮮通信使」などが登録された。

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