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中国鉄鋼工場の煙が消えた 北京近郊「ゼロ鉄鋼市」ルポ 過剰供給削減、急ピッチ

15日、中国河北省保定市にある元鉄鋼会社。正門脇の壁に書かれた社名の上には元職員への補償内容を記した張り紙などがあった(三塚聖平撮影)
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 中国政府が、鉄鋼の過剰生産解消に向けた取り組みを進めている。北京で開催中の全国人民代表大会(全人代=国会)では、過去2年で鉄鋼の過剰生産能力を1億1千万トン超解消したと成果を強調し、2018年も約3千万トン削減を目指すとの方針を示した。ただ、世界からはより厳しい措置を求める声もあり、習近平指導部は今後も難しいかじ取りを迫られそうだ。(中国河北省保定市 三塚聖平)

 「河北省で保定市が最初の『ゼロ鉄鋼市』に」

 河北日報(電子版)は昨年末、北京近郊の保定市で地元鉄鋼会社が事業を終え、同市から高炉の火が消えたと伝えた。保定市は鉱山資源に恵まれ、同記事によると10年までは鉄鋼会社8社があったという。

 15日、北京中心部から車で約3時間の保定市●(=さんずいに来の旧字体)源県の元工場を訪れると、敷地内の煙突に煙はなかった。

 「工場は潰れた。もう中に人はいない」

 正門脇の壁に書かれた社名の上には元職員への補償内容を記した張り紙があり、近くにいた会社関係者という男性はいらだった様子で話した。2千人超の職員の胃袋を満たしていたとみられる周囲の食堂も、平日の昼時にもかかわらず人の気配はなかった。

 保定市から鉄鋼会社が姿を消すきっかけとなったのは世界からの圧力だ。過剰に生産した鉄鋼を安値で輸出して市場を混乱させていると批判を受け、中国政府は生産能力削減に着手。16年から5年間で粗鋼生産能力を1億~1億5千万トン削減する計画を進行中だ。

 大気汚染などの環境問題も削減を後押ししており、北京近郊では張家口市なども20年までに「ゼロ鉄鋼市」になる予定だという。

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