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【海峡を越えて 「朝のくに」ものがたり】(8)感謝された初等教育 「北の2人の母」も日本と関わり

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【海峡を越えて 「朝のくに」ものがたり】
(8)感謝された初等教育 「北の2人の母」も日本と関わり

高英姫(中)=1970年代の北朝鮮の絵はがきから 高英姫(中)=1970年代の北朝鮮の絵はがきから

 大正9年、朝鮮南部の全羅南道生まれ、高等女学校を出て、昭和14年、朝鮮人児童が通う榮山浦南小学校の代用教員に。月給40円(現価で8万円前後)は翌年、正式な教員となって、外地手当や住宅手当など約30円も加えられた。

 朝鮮人児童の月謝は55銭(同1千円前後)で、低く抑えられていたという。小学校への入学者は年々増加し、《入学児童数は、男子の方が多く、年齢も揃(そろ)っていて、ほぼ全入に近い状態でした》(同書)と書いている。校長は日本人で、教頭職は朝鮮人。教員は両者半々である。

 19年、今度は日本人児童の月見小学校へ。朝鮮人児童との気質の違いにふれたくだりが興味深い。《日本人の子どもたちの一番の特徴は、闘争心に欠けるということです。しかも、大変お人よしでした。よくいえば、寛容ともいえます》。何やら現在の日韓、日朝関係を思い起こさせる。

 一方で、父親が朝鮮人で成績優秀だった児童を、上野が級長にしようとしたところ、日本人校長が難色を示したというエピソードも記している。統治民族と被統治民族が「イコール」だったわけではない。

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