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安保理、シリア人道停戦決議を採択 全土対象に30日間

国連安全保障理事会でシリア停戦決議案の採決に臨んだ各国代表ら=米ニューヨーク(AP) 国連安全保障理事会でシリア停戦決議案の採決に臨んだ各国代表ら=米ニューヨーク(AP)

 【ニューヨーク支局】国連安全保障理事会は24日、空爆が続くシリアで人道支援と負傷者避難のために、30日間の停戦を求める決議案を全会一致で採択した。アサド政権の後ろ盾であるロシアは当初、決議案の内容に反発していたが、停戦の開始時期を明文化しないことなどで最終的に同意した。

 シリアでは、アサド政権が今月18日以降、首都ダマスカス郊外にある反体制派が支配する東グータ地区で空爆を強化しており、シリア人権監視団(英国)によると、24日時点で、18日以降の死者は子供を含め500人以上に達したという。人道状況の悪化とともに、2013年以降、政権軍が包囲する同地区では、物資不足が深刻化している。

 決議は、人道支援を実施するため、イスラム教スンニ派過激組織「イスラム国」(IS)や、国際テロ組織アルカーイダなどを標的にした軍事作戦以外の攻撃を、各勢力がシリア全土で30日間停止することが柱。

 安保理では、非常任理事国のスウェーデンなどが停戦決議案を起案。22、23日も協議したが、ロシアとの修正交渉が難航し、採決に至らなかった。採択された決議は、当初案で「採択から72時間後」としていた停戦開始時期を、「遅れることなく」との表現に譲歩するなど、ロシアの要求を受け入れる形となった。

 採択後、米国のヘイリー国連大使は、「ロシアを待つことで、シリアの人々の命が落とされてはならない」と厳しく非難。これに対し、ロシアのネベンジャ国連大使は、停戦には紛争当事者の具体的な合意が必要とし、決議について「非現実的なアプローチは、シリアの人道状況に対応する助けにならない」と述べた。

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