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【正論3月号】慰安婦問題で日本を批判してきた韓国がウソ謝罪碑を復活させた本当の理由 大高未貴

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【正論3月号】
慰安婦問題で日本を批判してきた韓国がウソ謝罪碑を復活させた本当の理由 大高未貴

平昌五輪のスケート競技などが行われる江陵五輪公園からわずか数キロの所に設置された慰安婦像 =1月29日、韓国・江陵(早坂洋祐撮影) 平昌五輪のスケート競技などが行われる江陵五輪公園からわずか数キロの所に設置された慰安婦像 =1月29日、韓国・江陵(早坂洋祐撮影)

 挺対協は、日韓分断を目論む北の工作機関と指摘されており、韓国国内はもとより、世界中に慰安婦像を建てている団体だ。文在寅大統領は1月、挺対協代表や慰安婦たちと昼食をとり、過剰なまでに挺対協を優遇した。日韓合意を締結した前政権へのアンチテーゼであり、対北融和政策であろうが、同時に、対日関係で「挺身隊」を恣意的に利用しようという企みが透けて見える。

 早稲田大学の有馬哲夫教授の解説によると、米国で慰安婦問題はCIA文書「ナチス戦争犯罪・帝国日本政府情報公開法関係文書」で取り扱われ、ナチスドイツの蛮行と同一視されているという。

 《ナチスの強制収容所は強制労働施設であり絶滅施設であると同時に「軍事売春所」でもあった。(略)女性達は奴隷狩りのように集められ、収容所は軍事売春所に入れられドイツ兵の相手をさせられた。(略)ナチスの場合は「軍事売春所」と絶滅施設の犠牲者はかなり重なる。これはなぜドイツには「慰安婦問題」がふりかからないのかという理由の一つになっている。死人に口なしなので、カミングアウトして証言することも「償い金」を請求することもできないのだ。アメリカの国会議員や政府の一部は、ナチスと日本軍の違いがよくわからないために、歴代首相が「慰安所」を設置したのは日本軍であり、「強制もあった」と認めると、どうしてもナチスの強制収容所、強制労働施設、絶滅施設と同じイメージでとらえてしまう》

 アメリカは1970年代以降、戦争犯罪者になんらかの形で制裁を加えようとする底流がある(現トランプ政権では未定)。

 《偶然にも、挺身隊問題対策協議会は「慰安婦」を「挺身隊」という名目のもとに集められたいわば「性奴隷」、「慰安所」をいわばその「強制収容所」であるかのような主張をしている。これは歴史的事実としてはもちろんまったくの誤りだが、「慰安所」をドイツの強制収容所ないし強制労働施設として位置づけたいというアメリカ側の注文に見事に一致する》(有馬哲夫「CIA文書公開で判明『慰安所』はナチの収容所と同一視されていた」『新潮45』2017年6月号)

 ナチスの蛮行と慰安婦問題を重ねあわせるとはひどい話だが、説明板に新たに登場した『挺身隊蛮行』という表現は、韓国が今後もアメリカの反応を一つのバロメーターとし、国際社会において戦略的な反日プロパガンダを展開するための重要な布石として記載されたものであろう。だとすれば日韓合意に反する行為に他ならない。

 吉田氏の長男はこう言う。「謝罪碑は、父が『印税を投じて建てた』と朝日新聞が報じています。私も奥さんも父の謝罪碑が韓国の公用物であると認識していたら、あのような形で書き換えはしなかったと思います。しかし、あの朝日新聞ですら虚偽と認定した父の証言や肩書きを、よくもまあ復活させたものだと。それに彼の名前はセキハルさんではなく茂治さんですから、杜撰極まりない。日本では考えられないミスですが、どのみち虚偽の復活ですから…」

 それにしても隣国はいつまで、虚偽にまみれた吉田証言にすがりつくつもりなのか。

吉田清治を操った点と線

 韓国側は謝罪碑を公用物と主張する一方で、説明板には「吉田清治は、日本の在日大韓婦人会に謝罪碑の設置に必要な協力を要請し、在日大韓婦人会は韓国の中小離散家族会にこれを伝えた」とあり、吉田氏の主体的な意志を強調している。

 朝日新聞は「(吉田さんは)『日本人の謝罪碑』建立を考えるようになった。韓国側の橋渡しは、知り合いの要順姫・在日本大韓民国婦人会中央本部会長らの協力で順調に進んだ」(要順姫は誤植で、実際には1979年~1987年、民団中央本部会長を務めた大阪出身の●(=褒の保を非に)順姫氏と思われる)と1983年に報じているが、説明板では「協力」から「協力を要請し」と、より吉田氏の意志を強調。「あくまでも日本の吉田清治が主体的に謝罪碑建立を望み、韓国の●(=褒の保を非に)順姫は受動的に動いた」という構図にしている。吉田氏の長男に再確認したところ、腑に落ちない様子だ。

 「定職にもつかず生活費も事欠く状態だった父が、民団の婦人会会長に謝罪碑建立を何故“要請”しなければならなかったのでしょうか? 韓国謝罪の旅と謝罪碑建立費用を全て印税の一部で賄えるほど父は著名なベストセラー作家でしたか?」

 結局、韓国側は、さして意志のなかった吉田氏を操って謝罪碑を建立させたことを隠そうとしているだけではないのか。私が、こう推測するのには理由がある。橋渡し役の●(=褒の保を非に)順姫氏は、民団HPで「80年代半ば、指紋押捺拒否運動の先頭に立ち、マスコミから『最も戦闘的な団体』と評された」と紹介されているが、指紋押捺拒否運動といえば、宋斗会氏という在日活動家が有名だ。「大分の青柳敦子は、医者の奥さんで、在日韓国人の宋斗会という差別反対運動家に私淑していた。青柳は宋と組んで、日本政府を相手に謝罪と補償を求める裁判を始めた張本人だ」(西岡力『よくわかる慰安婦問題』)。青柳氏は「朝鮮と朝鮮人に公式謝罪を。百人委員会」という組織の事務局長で、90年に渡韓し日本政府相手に訴訟をおこす原告募集のビラをまいた。この活動の延長線上に金学順さんが名のりをあげて、その結果、朝日新聞の植村隆記者が「女子挺身隊の名で戦場に連行された」(朝日1991年8月11日)と報道した。

有罪判決への奥氏の怒り

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