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【国際情勢分析】おじけづいた? 「ロヒンギャ」をミャンマーで言えなかったローマ法王の苦悩と弱点

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【国際情勢分析】
おじけづいた? 「ロヒンギャ」をミャンマーで言えなかったローマ法王の苦悩と弱点

1日、ダッカでロヒンギャ難民と面会したローマ法王フランシスコ(左)=ロイター 1日、ダッカでロヒンギャ難民と面会したローマ法王フランシスコ(左)=ロイター

 ミャンマーでイスラム教徒少数民族ロヒンギャへの迫害が深刻化する中、ローマ法王フランシスコが11月下旬、同国を初めて訪問した。この問題で政府に対応を促すとみられていたが、滞在中にロヒンギャへの具体的な言及はなかった。国内のキリスト教徒などへの影響に配慮してロヒンギャの民族名をあえて公的に発言しない「苦渋の選択」を迫られた。だが、苦悩した末に出した結論は、法王の訪問でロヒンギャ問題の早期解決につながると期待していた欧米メディアや人権団体をがっかりさせたようだ。(外信部 板東和正)

“無言”の苦悩

 法王は11月28日に首都ネピドーでアウン・サン・スー・チー国家顧問兼外相と会談し、この後、演説したがロヒンギャ問題には直接触れなかった。30日に難民の流出先となっている隣国バングラデシュを訪れた際も、当日の演説では「(ミャンマー西部)ラカイン州からの難民」との表現にとどめた。ようやくロヒンギャという民族名に言及したのは、難民らと面会した12月1日のことだった。

 法王がミャンマーでの言及を避けた主な理由は、同国の少数派のカトリック教徒を守るためだったようだ。ミャンマー政府はロヒンギャを「不法移民」として国内の民族と認めていない。ロイター通信によると、キリスト教徒や他の少数民族に対する多数派仏教徒による激しい反発を誘発するかもしれないため、地元のローマ・カトリック教会は法王にロヒンギャと言わないよう助言していた。

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