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英EU離脱交渉、第2段階に 移行期間・通商協議を承認

 【ベルリン=宮下日出男】英国の欧州連合(EU)離脱交渉で、英国を除くEU加盟27カ国は15日、ブリュッセルで首脳会議を開き、離脱条件をめぐる協議で「十分な進展」があったと判断した上、双方の将来的な関係に関する協議の開始を承認した。交渉はこれで「第2段階」に入り、離脱に伴う激変緩和のための移行期間や通商関係などに焦点が移る。

 EU側は、離脱後2年程度とされる移行期間の設定について来年1月以降、英国と協議し、自由貿易協定など本格的な通商関係の協議を3月に始めるとした。英国には、どのような将来関係を目指すのか一段の具体像を示すよう求めた。

 移行期間は市民や企業が離脱に伴う環境の変化に適応し、難航が予想される将来協議の時間も確保するのが目的。27カ国は15日に採択した交渉指針で、英国には、この間も、EUの規則が離脱後の変更も含め適用されることを要請。一方、離脱で「第三国」となる英国はEUの意思決定に加わることはできない。

 交渉指針は「『第1段階』での約束が完全に尊重されねば、『第2段階』の交渉は進展できない」とも強調。在英EU市民の権利保護や英側の未払い拠出金の清算など、離脱条件での基本合意が後で揺らぐのを懸念したためだ。

 EU側は今後、英国とともに離脱条件をめぐる合意を「離脱協定」にまとめる作業も開始。協定には移行期間も盛り込み、2019年3月末の交渉期限までに欧州議会と英国議会での批准を目指す。

 将来関係の大枠に関しても、共通の理解を得て「政治宣言」として取りまとめたい考えだ。

 EUは実質的な協議期間を18年10月までとみる。メイ英首相は15日、「円滑で秩序だった離脱への重要な一歩」と27カ国側の決定を歓迎。EUのトゥスク大統領は「明確なビジョンを知るため、予備的な折衝を英国と始めるときだ」と準備を急ぐ意向を表明した。

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