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【「南京事件」から80年】中国“歴史カード”堅持しつつも対日関係改善へ国内世論意識

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【「南京事件」から80年】
中国“歴史カード”堅持しつつも対日関係改善へ国内世論意識

式典会場で涙をぬぐう参加者(ロイター) 式典会場で涙をぬぐう参加者(ロイター)

 【北京=西見由章】中国江蘇省南京市の「南京大虐殺記念館」で13日開かれた追悼式典では、習近平国家主席が3年ぶりに出席しながら演説は行わないなど、“歴史カード”を堅持しつつも対日関係の改善に向けて国内世論を意識した対応をとった。

 式典で演説した兪正声・中国人民政治協商会議(政協)主席は「日本の侵略者による犯罪行為は人類の歴史上に暗黒の1ページを残した」と非難する一方、来年の日中平和友好条約締結40周年などにも言及した。

 中国外務省の陸慷報道官は13日、海外メディアに「習氏が演説しなかったのは改善に向かっている日中関係への影響を懸念したためか」と問われ、「その質問は考えすぎだ。論理性がない」とした。

 日中外交筋によると、式典については事前に中国側から「日本への憎しみはあおらないので心配には及ばない」と伝えられていたという。ただ中国側が対日配慮から歴史カードを抑制したとは言い難い。来年にも予定される日中韓サミットでの李克強首相の訪日や、その後の安倍晋三首相の訪中といった局面も想定される中、関係改善に向けて国内の世論形成を図る必要があるためだ。

 一方、同日付の中国共産党機関紙、人民日報は村山富市元首相の寄稿を掲載。村山氏は「もし中国を訪問するなら、中国を侵略した日本軍が巨大な災難をつくりだした場所を当然訪れるべきだ」と主張し、安倍氏の南京訪問を事実上求めた。

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