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米ジョンズ・ホプキンズ大ライシャワー東アジア研究所長、ケント・カルダー氏 「日韓への戦術核再配備の検討を」「ICBM獲得による同盟弱体化を防げ」

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米ジョンズ・ホプキンズ大ライシャワー東アジア研究所長、ケント・カルダー氏 「日韓への戦術核再配備の検討を」「ICBM獲得による同盟弱体化を防げ」

米ジョンズ・ホプキンズ大ライシャワー東アジア研究所長、ケント・カルダー氏 米ジョンズ・ホプキンズ大ライシャワー東アジア研究所長、ケント・カルダー氏

 北朝鮮は大陸間弾道ミサイル(ICBM)の能力を確保することで、何らかの交渉の基礎を作ろうとしているのではないか。大気圏に再突入させられるかは不明だが、射程に関していえば能力は持っている。米国に北朝鮮攻撃をさせない抑止力を持つことも彼らの狙いであると考える。

 北朝鮮がICBMと核兵器の能力を手にすれば、太平洋地域の戦略的なバランスが変わり、米国の同盟関係は弱体化する。彼らが米国を攻撃する能力を持つことで、「米本土が攻撃されるとしても、米国は平壌を攻撃するのか」という問いが生じ、それによって抑止力が弱まるからだ。

 同盟関係を守るため、米国と日本は核戦略を集中的に議論し、抑止力の信頼性について今以上に日本が確信を持てるシステムを構築する必要がある。

 冷戦期に北大西洋条約機構(NATO)が欧州に(中距離核)パーシングIIを展開し、旧ソ連との軍縮交渉に導いた例えがより重要性を増すだろう。韓国や日本に戦術核を配備することも考えられる。多くの韓国人は必要だと言っているし、日本では核へのアレルギーがあるので分からないが、戦略的な観点からみて理解されるだろう。

 トランプ政権が北朝鮮に圧力をかけていることは、体制が崩壊すると思い込んで何もしないことよりも良い戦術だ。トランプ氏は、共同演習や第三国制裁で北朝鮮に「痛み」を感じさせることにより交渉の土台を準備しているのだろう。(聞き手 加納宏幸)

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