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【矢板明夫の中国点描】ズバリ習近平主席の笑顔にだまされるな

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【矢板明夫の中国点描】
ズバリ習近平主席の笑顔にだまされるな

 もう一つの大きな変化は、南シナ海だ。16年7月、国際仲裁裁判所の裁定で中国が完敗し、国際社会から中国による人工島建設を批判する声が高くなった。そして、中国とインドとの関係も悪くなっている。中国とブータンの国境付近で、人民解放軍とインド軍がにらみ合い、一触即発の状況が2カ月も続いた。

 さらに香港や台湾との関係も変化した。香港で若者を中心に中国から独立を求める政党がいくつも誕生し、選挙などを通じて影響力を拡大した。台湾では独立志向の蔡英文政権が誕生した。頼清徳行政院長(首相に相当)が「私は台湾独立を主張する政治家だ」と公言するようになった。

 台湾、インド、東南アジアなど中国と対立した周辺の国と地域は、軒並み日本との関係強化に乗り出しており、日本を中心とする“中国包囲網”が出来つつある。党大会を終えて、権力闘争を一段落させた習氏は、対外関係を改善するため、まずは日本との関係修復が必要としている。

 習指導部が発足してから約5年間、20人以上もいる中国共産党の政治局員以上の要人は1人も訪日していない。ここに来て、中国メディアは序列2位の李克強首相が近く訪日する可能性をささやきはじめた。実現すれば、日中関係史にも残る節目となる出来事だが、中国のペースにはまってはいけない。

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