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チェコ極右党首オカムラ氏 東京生まれ、5歳で渡航 テレビ出演で有名に
オカムラ氏は1972年、東京で生まれた。父親が日本人で母親がチェコ人。5歳のとき母親とチェコに移り、養護施設で生活した際には、人種差別的ないじめも経験したという。
当時はチェコが共産主義体制下にあったが、母方の家庭は「反共」の意識が強く、家庭でもよく政治が議論になった。「13歳のとき、学校で『反共』的な意見を口にすると、母親が学校に呼び出されて注意を受けたこともある」という。
18~21歳のときに日本に一時滞在。日本語も堪能で、ゴミ収集や映画館でポップコーン売りなどをした後、チェコに戻り、日本人向けの観光会社や飲食店を起業。旅行業界団体のスポークスマンを務めたのを機に、テレビのバラエティーや料理番組にも出演して有名になった。
「当時チェコ人には私が日本人にみえた。現地の歴史的なビアホールも買収したが『なぜ日本人が?』と注目された」と振り返る。
ブログで政治などへの意見などを書き出すとメディアでコメントを求められるようになり、周囲やファンから政界入りを勧められた。2012年に上院議員に当選。13年の前回下院選では新党「直接民主主義の夜明け」を率いて下院に初進出。同党離党後、15年にSPDを結成した。