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【紅い統一工作(下)】クリミア併合を研究せよ 台湾支配へハイブリッド戦争

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【紅い統一工作(下)】
クリミア併合を研究せよ 台湾支配へハイブリッド戦争

7月、中国広東省東莞で開かれた台湾の学生向け就職説明会。約190人のために広大な会場が準備された(台湾誌「商業週刊」) 7月、中国広東省東莞で開かれた台湾の学生向け就職説明会。約190人のために広大な会場が準備された(台湾誌「商業週刊」)

 中国の習近平指導部が昨年春、中国社会科学院など複数の政府系シンクタンクや対外交流団体などに、内部指令を出した。

 「ロシアによるクリミア併合を研究せよ」

 中国共産党総書記、習近平(国家主席)とその周辺は、2014年にロシアがクリミアを実効支配した経緯や国際社会から受けた制裁の実態、露大統領ウラジーミル・プーチンの支持率の推移などを、詳しく知りたがった。

 当局指定のプロジェクトであるため、研究には潤沢な経費がついた。研究成果は外部に発表せず、内部資料として党中央に提出するよう厳命された。

 ある中国のシンクタンク関係者は、内部指令に隠された目的を読み解いた。

 「指令が下った時期は、台湾独立志向の蔡英文政権の発足とほぼ重なる。習近平は台湾をクリミアのように併合することを念頭に置いている」

 習近平指導部は、ロシアがクリミア併合で用いた「ハイブリッド戦争」にも高い関心を示しているという。「ハイブリッド戦争」とは、特殊部隊や民兵を駆使し、情報操作や政治工作、経済的圧力など、さまざまな非軍事的手段で相手を攪乱する新しい作戦形態を指す。

 ある台湾の外交関係者は「中国が本格的に台湾にハイブリッド戦争を仕掛け始めている」と指摘し、3種類の実例を挙げた。

 中国は今年5月、世界保健機関(WHO)総会への台湾代表の出席を阻止した。11月18日に閉幕した国連気候変動枠組み条約第23回の締結国会議(COP23)でも、会議事務局に圧力をかけ、台湾の閣僚の参加を阻んだ。

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