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【紅い統一工作(中)】習政権、台湾孤立へシフト 札束外交で友好国奪取 独立派への暴力「よくやった」

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【紅い統一工作(中)】
習政権、台湾孤立へシフト 札束外交で友好国奪取 独立派への暴力「よくやった」

8月15日、反日抗議活動の現場に現れた「中華統一促進党」の張安楽氏(田中靖人撮影) 8月15日、反日抗議活動の現場に現れた「中華統一促進党」の張安楽氏(田中靖人撮影)

 米大統領ドナルド・トランプがアジア歴訪最後の訪問国、フィリピンに到着した11月12日、中国国営新華社通信傘下の中国紙、参考消息の電子版に短いニュースが掲載された。

 〈中国がドミニカ共和国に8・2億ドルを投資し、水力発電所などを建設する〉

 たったそれだけの記事だったが、台湾の外交関係者は大きな衝撃を受けた。「北京の新しい外交攻勢が始まった」-。

 習近平政権は昨年から、台湾と外交関係のある国を奪い取り、国際社会から蔡英文政権を孤立させる工作をはじめた。

 今年6月には長年の友好国パナマが、中国に奪われた。今や、台湾が外交関係を持つ国は20カ国しか残っていない。ドミニカ共和国はその一つだ。

 「次はドミニカではないか」。警戒する台湾は、7月に外交部長(外相に相当)の李大維を、8月と10月に外交部次長(外務次官)の劉徳立を、相次いでドミニカに派遣。10月下旬には、ドミニカの国防相を台湾に招待し、総額3500万ドルの軍用物資を提供することで双方が合意したばかりだった。

 「最近3、4カ月、中国側に目立った動きがなかったので安心していたのだが…。今思えば、共産党大会とトランプ訪中の準備をしていただけかもしれない」

 台湾の外交関係者がつぶやいた。

 台湾にとって、8億ドルはとうてい払える金額ではない。巻き返す手立てはない。「ドミニカと中国の国交樹立は時間の問題だ…」。外交関係者が顔を曇らせた。

 11月8日に訪中したトランプにとって、米中首脳会談の優先課題は北朝鮮問題だった。それに対し、中国国家主席、習近平がもっとも重要視していたのは台湾問題だ。習近平は会談中、何度も台湾問題について言及し、米国による台湾への武器輸出を牽制したという。

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