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【矢板明夫の中国点描】トランプ氏訪中を前に“強制旅行” 米中会談で「人権」言及は?

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【矢板明夫の中国点描】
トランプ氏訪中を前に“強制旅行” 米中会談で「人権」言及は?

 「私はいま北京にはいない。隣に人がいるから何も話せない」

 10回以上かけ続け、やっとつながった国際電話。数秒だけで切られてしまった。中国で人権活動に取り組む元大学講師は、このひと言しか言わなかったが、声はくぐもって暗かった。

 状況はすぐにのみ込めた。治安当局者と一緒に中国国内のどこかの地方都市に強制的に「旅行」をさせられているに違いない。時期からしてトランプ米大統領の訪中が原因であろう。この活動家は米国のキリスト教系NGO団体などと交流があり、英語も堪能だ。トランプ氏の中国滞在中、米中の「友好ムード」に水を差す言動を中国当局が警戒した可能性が高い。

 10月中旬から下旬にかけて開かれた中国共産党大会期間中も、多くの活動家や知識人が南方の雲南省などに「維穏」(安定維持)を理由に連れて行かれ、24時間態勢で監視下に置かれた。ここ数年、重要な行事があれば当局が法的な根拠なしに「敏感(危険)人物」を決めてその自由を一時奪うことは、中国で日常的な出来事になりつつある。

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