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【黒田勝弘の緯度経度】韓国で時ならぬ建国論争 「1948年」が一般的だが…「1919年」推す文政権の思惑は? 

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【黒田勝弘の緯度経度】
韓国で時ならぬ建国論争 「1948年」が一般的だが…「1919年」推す文政権の思惑は? 

 いつも映画が何かと話題の韓国で、中秋節の「秋夕」の大型連休後も人気が続き話題の映画がある。李朝時代を舞台にした歴史ドラマ「南漢山城」。李朝時代というと、日本(豊臣秀吉軍)相手に「勝った、勝った」という“愛国活劇”が韓国映画界ではもっぱらだが、今回は相手は日本でなく中国(清)で、しかも朝鮮が惨めに降伏させられる「屈辱の歴史」を描いた異色のドラマだ。

 背景は17世紀前半、中国で明に代わって清が勃興したころ。明に義理立てする朝鮮は満州から興った清を“蛮族”として拒否したため、清は10万の大軍で攻め入り朝鮮朝廷はソウル南郊の「南漢山城」に立てこもる。

 朝廷内部は和戦両論でもめるが最後に王・仁祖は「大義と名分」を捨て、民を生かし朝廷存続のため和平を決断し城を出る。そして漢江のほとりの「三田渡」で清の皇帝にひざまずき、頭を地にこすりつけ「臣下の礼」をとる。

 清の侵攻は「丙子胡乱(へいしこらん)」(1636-37年)といわれるが、映画は苦渋の決断を権力内部の論争で描き、降伏・和平の選択を「生き残ってこそ新しい道が開けるのだ」と語らせている。屈辱の歴史を淡々と内省的に描いたいわば真の愛国映画だ。とくに荒唐無稽な反日愛国映画ばかり見せられてきた日本人には心洗われる(?)思いがする。

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