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韓国・文在寅大統領の「脱原発」につまずき 国民の賛成多数で原発建設再開へ

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韓国・文在寅大統領の「脱原発」につまずき 国民の賛成多数で原発建設再開へ

新古里原発5、6号機の工事継続の是非について開かれた「公論化委員会」の記者会見=20日、ソウル(共同) 新古里原発5、6号機の工事継続の是非について開かれた「公論化委員会」の記者会見=20日、ソウル(共同)

 【ソウル=桜井紀雄】韓国の文在寅(ムン・ジェイン)大統領の脱原発宣言を受け、南部の釜山郊外で建設を一時中断していた新古里(コリ)原発5、6号機について、国民の意見を調査してきた「公論化委員会」は20日、建設再開を望む意見が59・5%に達したとする報告書を発表した。同委は政府に工事再開を勧告する決定を表明した。

 文政権は結果を受け入れる方針を示しており、大統領府の朴洙賢(パク・スヒョン)報道官は20日、「決定を尊重する」と述べた。24日の閣議で工事再開を正式決定する見通し。文氏の脱原発政策は、見直しを迫られることになった。

 韓国では、2011年の東京電力福島第1原発事故や、原発が集中する韓国南部での地震を受け、原発の安全性への不安が高まった。文氏は大統領選で、新古里5、6号機の建設中断を公約に掲げ、6月には、新規の原発建設計画を白紙化し、稼働中の原発も将来的に廃炉とする「脱原発」を宣言した。

 公論化委の調査では、建設再開の意見が中断を望む40・5%を大きく上回った。韓国で総発電量の3割を原発が占める上、5、6号機は既に1兆6千億ウォン(約1600億円)を投じて約3割まで工事が進んでおり、中断への反対論も強かった。原発に代わって電力を安定供給できる明確な代替案のない文氏の脱原発政策に批判もあった。

 一方、原発への依存を縮小すべきだという意見も53・2%に上っており、文政権は脱原発政策自体は維持していくとみられている。

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