産経ニュース

【矢板明夫の中国点描】習近平政権での粛清を予言した共産党古参幹部の死、その予言は的中し…

ニュース 国際

記事詳細

更新

【矢板明夫の中国点描】
習近平政権での粛清を予言した共産党古参幹部の死、その予言は的中し…

何方氏(本人の微博より) 何方氏(本人の微博より)

 戦争時代を経験した共産党古参幹部である何氏は、9月末まで精力的に執筆活動を行っていた。習近平政権による言論への締め付けが強化される中、何氏は欧米や日本メディアの取材に実名で応じ、現政権に苦言を呈する数少ない人物の一人だった。何氏の死について、北京のある人権派弁護士は「一つの時代が終わった」とつぶやいた。

 習氏と郷里が同じ陝西省出身の何氏は16歳の時、革命の聖地、延安に赴き、共産党軍に参加。延安の抗日軍政大学などでロシア語を学んだ後、党指導者、張聞天氏の秘書になった。張氏は党総書記も務めたことがある大物政治家で、毛沢東からライバル視された時期もあった。

 新中国建国後、張氏は権力中枢から外され、駐ソ連大使に任命されると、何氏も外務省に配属され、国際問題の研究者となった。文化大革命中に一時迫害されたが、名誉回復した後、1980年代初頭から約7年間、中国社会科学院日本研究所の所長として活躍した。多くの論文を発表し、日本の政治、外交問題のみならず、日本の思想文化を中国に紹介することにも熱心だった。

 「自分の人生で大きな後悔が二つある」と回顧したことがある。一つは二十代の時に権力闘争に巻き込まれ「国民党のスパイ」とぬれぎぬを着せられたとき、拷問に耐えられず一時認めてしまったことだ。

続きを読む

「ニュース」のランキング