産経ニュース

金正恩氏「斬首作戦」は1回限り 失敗すれば北朝鮮は反撃に その時は日本も対象だ 元陸上幕僚長・火箱芳文

ニュース 国際

記事詳細

更新


金正恩氏「斬首作戦」は1回限り 失敗すれば北朝鮮は反撃に その時は日本も対象だ 元陸上幕僚長・火箱芳文

北朝鮮の労働新聞が16日掲載した、中距離弾道ミサイル「火星12」の発射訓練を視察する金正恩朝鮮労働党委員長の写真(右から2人目)(コリアメディア提供・共同) 北朝鮮の労働新聞が16日掲載した、中距離弾道ミサイル「火星12」の発射訓練を視察する金正恩朝鮮労働党委員長の写真(右から2人目)(コリアメディア提供・共同)

 仮に米軍が圧倒的な軍事作戦を行う場合、ロシアと中国への影響を考慮して、両国から「承諾」「最低限の黙認」を取り付けておく必要があるが、黙認しないだろう。同盟国の韓国、日本への事前承諾も欠かせない。

 金正恩(キム・ジョンウン)朝鮮労働党委員長を狙う「斬首作戦」の場合、彼のリアルタイムな情報が必須で、確実に「正恩氏の死」を確認しなければならない。チャンスは1回だけだ。失敗すれば、北朝鮮は周辺国に反撃してくる危険性がある。日本も対象だ。

 では、どう備えるべきか。

 日本は核を含む「抑止力の保持」を早急に検討し、北朝鮮のミサイル発射を思いとどまらせなければならない。それには冷静に、タブーなき核論議を行い、「非核3原則」を見直すべきだ。米国の核を日本で共同管理する「核シェアリング」など、現実的な核政策に転換する必要がある。

 「専守防衛」政策から、「積極防衛」政策に転換し、安全保障の基本方針(25大綱)を見直す。まずは地上配備型迎撃システム「イージス・アショア」の導入により、ミサイル防衛を重層化させる。

 そして、弾道ミサイルに対する、わが国独自の「懲罰的抑止力」、すなわち「敵基地攻撃能力」を保有しなければ、北朝鮮の弾道ミサイル発射は止まらない。国民の不安も解消しない。

 ■火箱芳文(ひばこ・よしふみ) 1951年、福岡県生まれ。74年3月、防衛大学校(18期生)卒業後、陸上自衛隊に入隊。普通科(歩兵)幹部として幹部レンジャー課程などを経て、第1空挺団中隊長(習志野)、陸上幕僚監部幕僚などを務めた。第3普通科連隊長(名寄)、第1空挺団長(習志野)、第10師団長(名古屋)、防大幹事(副校長、横須賀)、中部方面総監(伊丹)を歴任。09年3月に第32代陸上幕僚長に就任。東日本大震災では陸幕長として震災対応に当たる。11年8月に退官。現在、三菱重工業顧問、国家基本問題研究所理事、偕行社理事、筑波大非常勤講師、全日本柔道連盟常務理事などを務める。柔道5段。著書に『即動必遂』(マネジメント社)。

「ニュース」のランキング