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【尖閣国有化5年】
「日本の実効支配崩した」 中国、巡視船の戦闘力を急速に増強
【北京=西見由章】尖閣諸島(沖縄県石垣市)の国有化以降、中国は公船による領海侵入の常態化などを通じて日本の実効支配を打破したと自賛している。「事実上の軍事組織」(香港メディア)である中国海警局は、東南アジア諸国との領有権争いを抱える南シナ海もにらみながら巡視船の大型化と武装化を進めており、今後も海洋進出を強めそうだ。
中国共産党の幹部養成機関、中央党学校の機関紙「学習時報」は7月末、習近平指導部の5年間の実績を礼賛する論評を掲載。尖閣諸島について「(2013年秋に)東シナ海に防空識別圏を設定し、巡視船による航行を常態化させたことで日本による長年の『実効支配』を一挙に打破した」と主張した。
こうした動きを支えるのは中国海警局が運用する巡視船などの急速な拡充だ。英字ウェブ誌「ザ・ディプロマット」によると、海警の船舶数は12年以降にほぼ倍増し現在は200隻以上を所有している。新たに配属された船には056型コルベット(軽護衛艦)をモデルに建造した船や、退役した駆逐艦やフリゲート艦を改造した船などの“準軍艦”が多く含まれている。
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