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【難民・移民特集】少数民族ロヒンギャ 密航、人身売買…迫害の民

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【難民・移民特集】
少数民族ロヒンギャ 密航、人身売買…迫害の民

バングラデシュ・テクナフの難民キャンプで、ミャンマー国軍の残虐行為を訴えるロヒンギャの人たち=2016年11月(共同) バングラデシュ・テクナフの難民キャンプで、ミャンマー国軍の残虐行為を訴えるロヒンギャの人たち=2016年11月(共同)

 東南アジアでは、迫害から逃れたり経済的理由から密出国した難民らが、仲介業者にだまされ人身売買の被害に遭うケースが続いている。ミャンマーのイスラム教徒少数民族ロヒンギャの事例は、実態をあぶり出した。

 ロヒンギャは、1970年代後半以降、ミャンマー軍事政権に迫害され、政府は自国民族と認めていない。西部ラカイン州では2012年、仏教徒とロヒンギャが衝突し200人以上が死亡し、ロヒンギャを中心に10万人以上が避難民キャンプで暮らす。

 周辺国への密航も続き、15年5月には数千人を超えるロヒンギャを乗せた船が、マレーシアやインドネシアの沖合で漂流し、世界的な注目を浴びた。

 タイ南部のジャングルでは15年5月、ロヒンギャの人身売買拠点とみられるキャンプ跡が70カ所以上見つかった。漁船に奴隷として売ったり、追加の密航料を家族に身代金要求していたとみられる。暴行や病死が横行し、周囲には数十人ごと埋めた「集団墓地」も見つかった。

 タイの刑事裁判所は7月19日、ロヒンギャの人身売買の罪に問われた62人に有罪判決を言い渡した。国連人権高等弁務官事務所(OHCHR)は今年2月、ミャンマーの治安当局がロヒンギャの殺害やレイプに組織的に加担したと非難する報告書を発表した。(シンガポール 吉村英輝)

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