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【一帯一路 現地ルポ】欧州行き貨物は満杯も「欧州から戻るものは多くない」 補助金で実績作り…実需は?

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【一帯一路 現地ルポ】
欧州行き貨物は満杯も「欧州から戻るものは多くない」 補助金で実績作り…実需は?

福建省福州市の自由貿易試験区の敷地内に入るコンテナを積んだトラック=7月29日(三塚聖平撮影) 福建省福州市の自由貿易試験区の敷地内に入るコンテナを積んだトラック=7月29日(三塚聖平撮影)

 メリットは海運の3分の1程度という輸送時間。一方で輸送コストは2倍超ともされる。中国からの往路は日用品などで埋まるが、欧州からの復路は富裕層向けのワインなど積み荷は限られる。そのため復路が定期便化されてない路線も目立つ。貨物会社への補助金支給で利用を促しているのが実情で、実需に基づいているとは言い難い。

 

「新植民地」生み出すか

 そのような“無理”が、沿線国でも再現されないか心配もある。

 「一帯一路建設では、政治と経済の両面のリスクを注意しなければならない」

 一帯一路の動向をウオッチする陝西省の新聞社幹部が指摘する。中国は沿線国のインフラ建設支援で影響力拡大を狙うが、当然、支援は無償ではない。プロジェクトには収益率が低いものも見込まれる上、一帯一路沿線には支払い能力が疑われるような経済・政情不安定国もある。

 返済が滞ると何が起きるか。亜細亜大学の遊川和郎教授は「返済できない場合に中国側が相手国に交換条件を持ち掛け、それにより『新植民地』のように扱われる問題が起きる可能性もある」と将来を懸念する。

【用語解説】一帯一路

 習近平国家主席が2013年に提唱。中国から欧州まで中央アジアや東南アジア、アラビア半島などを陸路や海路で結び、中国主導で経済圏の構築を図る構想。沿線諸国で鉄道や道路、港湾などのインフラ建設を支援し、中国の影響力を高める狙いがある。沿線国は中央・東南アジアや北アフリカ、東欧などの60超とされるが、中国政府は一帯一路のルートを明確に示していない。

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