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【びっくりサイエンス】中国がついにブラックホールも生成へ? 世界最大の加速器を計画、引き離される日本

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【びっくりサイエンス】
中国がついにブラックホールも生成へ? 世界最大の加速器を計画、引き離される日本

中国で建設が進む加速器の1つである「核破砕中性子源加速器」=広東省東莞(中国科学院高能物理研究所の資料より) 中国で建設が進む加速器の1つである「核破砕中性子源加速器」=広東省東莞(中国科学院高能物理研究所の資料より)

日本は計画を縮小か

 現在、日本の主な大型加速器としては高エネ研の「スーパーKEKB」(茨城県)や高エネ研と日本原子力研究開発機構が共同運営する「J-PARC」(同)、理化学研究所の「スプリング8」(兵庫県)や日本初の新元素ニホニウムが作られた「RIビームファクトリー」(埼玉県)などが知られる。

 このほか、岩手・宮城両県にまたがる北上山地に直線状の大型加速器「国際リニアコライダー(ILC)」を誘致する計画もあるが、参加各国で分担する1兆円近い建設費が最大の課題となっている。そのため、加速器の全長を当初の31キロから20キロへと大幅に縮小する案が浮上。この場合、加速器のエネルギーが半分に落ちてしまうため、計画していた実験の一部ができなくなるという。

 中国が計画を進める加速器はSPPCだけではない。例えば高能物理研究所が広東省東莞(とうかん)に建設中の「核破砕中性子源加速器」は間もなく完成し、生命や材料科学、医薬品や国防研究などに用いられる。

 日本の次世代加速器計画が不透明になっているのを尻目に、積極的に前進しようとする中国。このままいけば、SPPCが本格稼働した二十数年後には中国が物理学における世界の中心となり、自国の研究者が秦皇島詣でをする日本の影は、薄くなっていても不思議ではない。(科学部 小野晋史)

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