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キリスト教聖地の鍵を管理するのはイスラム教徒だった… 多数の宗派が共同使用「聖墳墓教会」の謎を解く

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キリスト教聖地の鍵を管理するのはイスラム教徒だった… 多数の宗派が共同使用「聖墳墓教会」の謎を解く

 エルサレム旧市街にはユダヤ教、イスラム教の聖地と並び、キリスト教の聖地「聖墳墓教会」がある。キリストの墓とされる場所に建つこの教会には複数の宗派が共存しており、鍵を管理しているのは何代も続くイスラム教徒の2つの家族だ。なぜキリスト教徒の聖地の鍵をイスラム教徒が受け継いでいるのか。現在の鍵の管理者の1人、ワジー・ヌセイべさん(67)に聞いた。(エルサレム 佐藤貴生、写真も)

 聖墳墓教会はカトリック教会やギリシャ正教会、コプト正教会などが共同で使用しており、内部には各宗派がそれぞれ独自に管理する区域がある。

 教会の入り口にいたヌセイベさんは、「宗派の間でいさかいがしばしば起きるため、中立の立場のイスラム教徒である私の祖先が鍵の管理を委ねられた」と話した。

 宗派間の争いは近年も起き、1853~56年の「クリミア戦争」はカトリックを支援するフランスと、正教を保護する帝政ロシアがこの地の管理権をめぐって対立したことが一因とされる。戦争前の46年、どちらが先に教会内の祭壇前での儀式を行うかをめぐってカトリックと正教が争い、聖職者や修道士、巡礼者が入り乱れて戦い50人以上が死亡したという(白水社刊「クリミア戦争」)。

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