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【宮家邦彦のWorld Watch】トランプ砲が炸裂したパリ協定離脱 「歴史は韻を踏む」のか

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【宮家邦彦のWorld Watch】
トランプ砲が炸裂したパリ協定離脱 「歴史は韻を踏む」のか

ワシントンのホワイトハウスで「パリ協定」からの離脱を表明するトランプ米大統領=1日(AP) ワシントンのホワイトハウスで「パリ協定」からの離脱を表明するトランプ米大統領=1日(AP)

 自国の理想高き大統領が自ら推進した国際的枠組みだったにもかかわらず、米国は結局不参加を表明した▽参加反対派は国際主義を忌み嫌う米国一国主義者で、参加しても米国の利益が害されるのみと主張した▽参加反対論の裏には共和党有力政治家の民主党大統領に対する個人的確執や意見の相違があった…。

 米トランプ政権による地球温暖化対策の国際枠組み「パリ協定」からの離脱に至る背景のことかって?

 いや、冒頭に挙げたのは第一次大戦中に当時のウィルソン米大統領が提唱し、1919年6月、戦後のベルサイユ講和条約で規定されながら、最終的に米国が参加しなかった国際連盟のことだ。

 パリ協定と国際連盟は時代も国際環境も異なる別個の事件だが、筆者は「歴史は繰り返さないが、韻を踏む」という英語の格言を思い出した。

 パリ協定と国際連盟、確かに両者には韻を踏む部分が少なくない。例えば、国際連盟の提唱者はウィルソン米大統領、パリ協定の生みの親はオバマ大統領だったが、いずれも国内の反対派に巻き返された。国際連盟反対論も、パリ協定離脱論も、その源はモンロー宣言以来の米国の伝統的な「海外の対立に巻き込まれたくない」という内向きの孤立主義にあった。民主党ウィルソン大統領の政敵は、共和党ロッジ上院外交委員長だったが、共和党トランプ氏も民主党オバマ外交を徹底的に毛嫌いしてきた。

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