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【天安門事件28年】
事件めぐり香港社会に亀裂 独立派「中国とは無関係」、民主派と距離、デモ低調、再開した「六四記念館」来場者少なく

選挙制度民主化を訴えて街頭を79日間にわたって占拠した2014年秋の「雨傘運動」の敗退を経て、香港の学生らに反中感情が急速に広がり、民主派とも距離を置くようになった。
一方、支連会では天安門事件に関する資料を約60平方メートルの小さなスペースに展示する「六四記念館」を今月15日までの期間限定でオープンした。支連会の副主席で立法会議員の李卓人氏は2日、記念館で産経新聞の取材に応じ、「中国が民主化しなければ香港に将来はない。天安門事件と雨傘運動は共産党政権という共通の敵がいる」と話し、独立派らに団結を訴えた。
ただ、記念館の係員によると「1日に訪れる人は数十人」。若者の関心を呼び戻すには至っていない。