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【視線】拭えぬ「行き当たりばったり感」 トランプ氏に必要な世界の利害を視野に収めた戦略的外交 白鴎大学教授・高畑昭男

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拭えぬ「行き当たりばったり感」 トランプ氏に必要な世界の利害を視野に収めた戦略的外交 白鴎大学教授・高畑昭男

サウジアラビアの首都リヤドで演説するトランプ米大統領=21日(ロイター=共同) サウジアラビアの首都リヤドで演説するトランプ米大統領=21日(ロイター=共同)

 トランプ米政権は20日で発足120日を過ぎた。オバマ前大統領の時代と比べて世界は全体によくなったのか、まだまだそうとはいえないのか。

 「米国第一主義」の下に掲げた「100日計画」のうちで実現したのは、環太平洋戦略的経済連携協定(TPP)の離脱くらいで、不法移民を阻止するメキシコ国境の壁の建設は進まず、中東・イスラム圏からの入国制限を狙った大統領令も、「憲法違反の疑い」を指摘した連邦地裁の判断で差し止められている。

 外交面では、劇的な展開もあった。トランプ大統領はシリアのアサド政権が自国民に化学兵器を使ったと断定した上で「レッドラインをいくつも越えた」と非難し、その懲罰として米中首脳会談の最中の先月6日、シリア空軍基地に巡航ミサイルで集中攻撃を行った。

 2013年9月に同じ状況下で軍事介入をひるんでしまったオバマ氏との対比を印象づけただけではない。核や長距離ミサイルの開発をやめようとしない北朝鮮や、対北制裁に消極的な中国に対しても、「力の行使」をいとわない姿勢を強く見せつける効果があった。

 さらに、東シナ海への空母機動部隊の派遣や日米、米韓による合同演習なども続いた。これを受けて、中国は国連安保理決議に基づく対北制裁の履行に以前よりは真剣な姿勢を見せ始めた。

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