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【感染危機 薬が効かない(上)】「聖なる大河」に漂う耐性菌 発熱・吐き気…体調不良の住民続出

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【感染危機 薬が効かない(上)】
「聖なる大河」に漂う耐性菌 発熱・吐き気…体調不良の住民続出

2000年から10年間のヒトの抗菌薬使用量の変化 2000年から10年間のヒトの抗菌薬使用量の変化

 気温は40度近くに達し、少し動くだけで大粒の汗が噴き出てきた。間もなく酷暑の夏にさらされるインド東部の大都市コルカタの一角に250人ほどが住むスラムがある。ヒンズー教の「聖なる大河」ガンジス川に隣接する不法占拠地区だ。

 川は茶色く濁っているのに、大人も子供も頭まで水につかって、体中びっしょりかいた汗を流す。傍らでは、女性が何食わぬ顔で食器や衣服を洗っていた。

 子供の頃からここに住むジャグデュ・ガヤン(45)は「ここには水道がないから川の水を使うしかない。病気が増え出したのは10年ほど前だ」と話す。

 下痢や発熱、皮膚病、吐き気…。住民には何の病気かは分からないが、体調不良を訴える人が子供を中心に何倍にもなったという。

 3年前、ガンジス川で高濃度の耐性菌遺伝子が見つかったとの研究が発表された。調査したのは英ニューカッスル大とインド工科大デリー校のチーム。比較的水質が良いはずの印北部で検査した際、ヒンズー教の祭礼の時期に、耐性菌が持つニューデリー・メタロ-β-ラクタマーゼ1(NDM-1)と呼ばれる酵素の遺伝子が通常の時期の60倍の量で見つかり、危険な状態であることが判明した。

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