産経ニュース

【矢板明夫の中国点描】トランプ会談で対北先制攻撃の「時間稼ぎ」に成功した習近平氏 危機先送り、重い代償と背中合わせ

ニュース 国際

記事詳細

更新

【矢板明夫の中国点描】
トランプ会談で対北先制攻撃の「時間稼ぎ」に成功した習近平氏 危機先送り、重い代償と背中合わせ

 中国が北朝鮮から輸入した石炭を送り返したという報道はあるが、北京に駐在する外国メディア関係者は「ポーズにすぎない」と冷ややかに見る。北朝鮮の核開発が国際社会で問題視された約20年前から、中国は北朝鮮当局の銀行口座を凍結するなど何度も“厳しい制裁”の実施をアピールしたが、水面下で対北支援をやめることはなかった。中国はいまも「国民生活に不可欠な援助品」との名目で大量な物資を提供しており、金正恩(キム・ジョンウン)政権が頻繁に行うミサイル発射実験や航空ショーに使う燃料もその中に含まれている。15日に平壌で行われた軍事パレードに登場したミサイルを載せた車両も中国製だった。

 筆者は北京に駐在していた約3年前、中国外務省出身の朝鮮専門家から対北政策の基本方針を聞いた。(1)社会主義体制を維持させること(2)中国にとっての軍事脅威にならないこと(3)核開発に反対すること-が優先順位になっている。つまり、中国は北朝鮮の核開発に対する不満はあるが、緊急性を感じていない。それよりも体制崩壊の方が同じ一党独裁体制の中国にとっての負の影響が大きいと考えている。また、米韓が主導する形での朝鮮半島統一も中国の脅威になるから避けたい。この基本方針は今も変わった形跡がない。

続きを読む

「ニュース」のランキング