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【張真晟のインサイド北朝鮮】金正男氏暗殺は、首領主義へ捧げられた「供物」だ

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【張真晟のインサイド北朝鮮】
金正男氏暗殺は、首領主義へ捧げられた「供物」だ

北朝鮮の金正恩朝鮮労働党委員長(朝鮮中央通信撮影・共同) 北朝鮮の金正恩朝鮮労働党委員長(朝鮮中央通信撮影・共同)

 北朝鮮指導部はなぜ金正男(キム・ジョンナム)氏を暗殺したのか。北の住民は正男氏が金正日総書記の長男であることを知らない。ただ海外をさすらう放浪者ではないか。その理由を金総書記の元妻、成●(=くさかんむりに惠)琳(ソン・ヘリム)のおい、李韓永(イ・ハニョン)氏の殺害事件を引き合いに説明しよう。

 2つの事件は時代が異なるだけで背景はほぼ一致している。2人とも金ファミリーの一員だ。2人は外部世界で独裁政権を批判した点も似ている。

 暗殺された日付も似ている。李韓永氏は金総書記の誕生日2月16日の直前、1997年2月15日に韓国で殺された。正男氏はマレーシアで2017年2月13日に暗殺された。このように北朝鮮は金総書記の誕生日の贈り物として殺しを企画する狂った国なのだ。その狂気は首領主義システムから始まる。

 具体的にいえば、党組織指導部の合法的な「小枝」除去措置である。「小枝」とは、首領唯一指導体制を妨げる可能性のある首領の親戚のことを指す。党組織指導部の粛清権限で「小枝」を処罰できる。ということは、ほかの政権幹部を意のままに牛耳るということだ。

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