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核兵器禁止条約、交渉会議始まる 日本は不参加表明「核保有国が参加せず国際社会の分断強める」

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核兵器禁止条約、交渉会議始まる 日本は不参加表明「核保有国が参加せず国際社会の分断強める」

国連本部で始まった「核兵器禁止条約」制定に向けた交渉で演説する、日本原水爆被害者団体協議会の藤森俊希事務局次長=27日、ニューヨーク(共同) 国連本部で始まった「核兵器禁止条約」制定に向けた交渉で演説する、日本原水爆被害者団体協議会の藤森俊希事務局次長=27日、ニューヨーク(共同)

 【ニューヨーク=上塚真由】米ニューヨークの国連本部で27日に始まった核兵器禁止条約の交渉会議で、禁止条約に反対する日本の高見沢将林軍縮大使が演説し、「核保有国が参加しない形で条約を作ることは国際社会の分断を一層強め、核兵器のない世界を遠ざける」と指摘。その上で「建設的かつ誠実に参加することは困難」と述べ、交渉不参加を表明した。

 27日の交渉会議では、オーストリアやメキシコなど条約推進国が演説し、核兵器の非人道性や条約制定の必要性などを訴えた。一方、禁止条約に反対する米英仏露中の核保有五大国のほか、米国の同盟国の大半は参加を見送った。

 高見沢氏は演説で、禁止条約制定の動きには、核軍縮の進展の遅さへの不満が背景にあるとして「核の惨禍(さんか)を知る国として強く共有する」と発言。一方で、禁止条約は「北朝鮮の脅威といった現実の安全保障問題の解決に結び付くものではない」と指摘し、核保有国の協力の下で廃絶につなげる体制が「担保されていない」と問題視した。

 また、日本原水爆被害者団体協議会(日本被団協)の藤森俊希事務局次長(72)が演説し、「同じ地獄をどの国のだれにも再現してはならない」と述べた。

 禁止条約に反対する米国のヘイリー国連大使は英仏、韓国など約20カ国とともに会議開始に合わせて国連本部で会見。「現実的になるべきだ。北朝鮮が核兵器禁止に同意すると信じる人がいるのだろうか」と述べ、北朝鮮の核・ミサイル開発が進む中で、核兵器を法的に禁止する動きは現実的ではないと強調した。

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