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【竜の野望 暴走する人民元】(下)通貨政策綱渡り 綻べば「管理変動相場制」危うい

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【竜の野望 暴走する人民元】
(下)通貨政策綱渡り 綻べば「管理変動相場制」危うい

 1月5日。香港の金融市場は異常事態に陥った。

 中国本土外で取引される人民元の市場で、翌日物金利が一時、100%を突破したのだ。金融機関同士が資金を「今日借りて、明日返す」という取引に適用されるこの金利は通常数%で推移しており、前代未聞の暴騰となった。

 「中国当局の意向を受けた大手銀行が市場への人民元の供給を極端に絞ったためだ」。金融関係者は市場の異変をこう解説した。

 市場に出回る人民元が減れば、人民元売りで稼いでいたヘッジファンドは買い戻す機会を失う。投機筋は人民元の買い戻しに走り、年末年始に「1ドル=7元台」の元安水準に迫っていた為替市場も元高へ風向きを変えた。

 「こんな市場で運用したいと思うだろうか」

 大和総研の斎藤尚登主席研究員は、当局の意向で相場が大きく左右される市場に疑問を投げかける。

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 李克強首相は5日の政府活動報告で、人民元が昨年10月、国際通貨基金(IMF)の仮想通貨「特別引き出し権(SDR)」の構成通貨に加わり、ドル、ユーロ、円、ポンドに続く「国際通貨」としてお墨付きを得たと成果を強調した。

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