記事詳細
【金正男氏殺害】
親族であっても無慈悲に処断する…金正恩政権「粛清」の歴史
【ソウル=名村隆寛】北朝鮮の金正恩(キム・ジョンウン)朝鮮労働党委員長の異母兄、金正男(ジョンナム)氏(45)がマレーシアで殺害されたとの情報にからみ、北朝鮮の工作員の犯行の可能性が浮上しているが、金正恩政権の北朝鮮では十分にあり得ることだ。
北朝鮮では2013年12月に金委員長の叔父、張成沢(チャン・ソンテク)国防副委員長(当時)を突然、全職務から解任、党から除名し、処刑した。
当時、朝鮮労働党の政治局拡大会議では、「党内に潜んでいた偶然分子、異色分子が分派活動により自ら勢力を拡張し、党に挑戦する事件が起きた」ことに関連し、「張成沢が行った反党・反革命的宗派行為、反動性が暴露された」とした。張氏が「金委員長の命令に従わないという反革命的な行為を行った」ことが処刑の理由だった。
張氏は金正日総書記の妹、金敬姫(ギョンヒ)氏の夫で、党を中心に活動。中国や韓国を訪問したこともあり、北朝鮮では数少ない「外部を知る人物」であった。11年12月の金総書記の死後は敬姫氏とともに、金委員長への権力移行に努めてきた。
関連ニュース
- 【秘録金正日(31)】塀で隠され育った長男、正男 「こんな生活嫌だ」迫る内妻をピストルで脅し
- 【秘録金正日(44)】女性だけを選抜「喜び組」の原型 暗室でやり放題、秘密パーティーの中身とは…
- 【秘録金正日(71)】3代世襲に異を唱えた金正男「無謀な挑発をする弟に後継者の資格があるのか」
- 【金正日秘録セレクション(6)】発覚した「太っちょグマ」こと金正男暗殺計画 高英姫は「事故」で重体 後継者めぐる暗闘の行方は…
- 【金正男氏殺害】超ナイスガイだったのに…マカオで正男氏と“まさかの遭遇” 「撮影OK」にびっくり 本紙特別記者
- 【金正男氏殺害】中国は正男氏を金一族へのパイプ役にしようとしていた…相次ぐ「親中派」排除に不快感も